様々な形の帽子について

HAT(ハット)

広義では帽子の総称。狭義ではクラウンとブリムからできている帽子で、クラウン周囲にブリムのついたのを言いキャップと区別して用いられる呼び名です。
フランス語ではシャポー。

CAP(キャップ)

ツバのついた半円球形状帽子の総称でハットと区別して用いられる呼び名です。
元々はサッカーやラグビーで国の代表として出場した試合数を前タテに表示したり、イギリスにおいて国際試合に出場した選手に与えたのが着用の由来とされています。
今ではファッションとして特定の被り方や帽子が所属するサブカルチャーの意味合いを持つ場合に使われており、特に斜め向き逆向きに被るなど、ヒップホップやストリートファッションの象徴として扱われる事が多くなっています。

APOLLO CAP(アポロキャップ)

アポロ宇宙船基地(米国航空宇宙局=NASA)から地球に帰還した宇宙飛行士に贈られた帽子を商品化したもので、ツバとマエタテに刺繍のあるタイプやツバに月桂樹の葉の刺繍があるのが一般的です。

WORKCAP(ワークキャップ)

ツその名の通り作業用の帽子で誕生は1920年代頃で主に鉄道作業員が被っていました。
生地はその多くがデニムやヒッコリーストライプでしたが、近年ではデザインされたものが沢山あり、女性にも人気が出てきています。

WATCH CAP(ワッチキャップ)

ニット製のキャップで、丸天井の頭にフィットした毛糸帽。
元々は漁師の仕事用の帽子だったのですが、第二次世界大戦中に米海軍の見張り番が使用していた事で「WATCH(見張り)」と呼ばれるようになりました。

DE GAULLE(ドゴール)

キャップの変形型でフランスの軍人、政治家ドゴールが被って付いた名称です。

KEABA BOU(ケーバ帽)

ツバの付いたキャップ型で、外側に折り返された耳から後ろ首筋までのカバーが付いた帽子。
寒い時に下ろして使う防寒用の帽子です。

HIKOUBOU(飛行帽)

昔から飛行機乗りに使用されていた帽子で、皮やナイロン素材で出来ている物が一般で、裏ボアの物が暖かく、昔からパイロットに愛用されています。

HUNTING(ハンチング)

イギリスの上流階級の人々が狩猟用に被っていたのが始まりで、日本に入ってきたのは明治に入ってから、今現在も多くの人に愛用されており、形は前にヒサシがつきクラウンが平らなのが一般的です。
日本では鳥打帽とも呼ばれています。

CASQUETTE(キャスケット/ニュースボーイ・キャップ)

キ元は狩猟時に被られた男子帽。「カスケット」と呼ばれ仏語で「鳥打帽」の事。
英語で言う「ハンティング」にあたり、ハンチングと元は同意で、アメリカなどでは新聞売りの少年が被っていた事からニュースボーイ・キャップ(Newsboy cap)とも呼ばれています。
キャスケットの定義は曖昧ですが、主にキャップ型でボリュームの大きめなものをキャスケットとして分類しており、素材や形状も豊富に存在し、男女を問わず非常に人気の高い帽子の種類となっています。

CLOCHE(クロッシェ)

「釣鐘」を意味するフランス語(cloche)で、クラウン部分が深く急斜面で短いブリムが特徴的です。
クロッシェの発祥は1920年のフランスの帽子デザイナー達が考えだしたのが大流行し、代表的な帽子となりました。

CAPELINE(キャペリン/ツバ広帽)

ツバが幅広く柔らかなシルエットの婦人用帽子をキャペリンといいます。
ツバが広いことからガーデンハットとも呼ばれたりします。
昔の映画にも出てくるような、お花やハネやリボンなどがふんだんに装飾された華やかで、ドレッシーな雰囲気やシンプルで上品シャープな雰囲気、エレガントやロマンチックな雰囲気などを幅広く表現しやすい帽子ともいえます。
実用的な面で言えば、日よけ効果が高いことから、ちょっとした外出時などに被れるカジュアルなデザインのモノも多く普及しています。

SAFARI HAT(サファリハット)

ハット型でツバが広めの帽子の総称。サファリとは“狩猟旅行”という意味で、主にアフリカの動物狩りの時に用いられる帽子。
日本では平天で下向きのブリムの帽子もサファリ(サハリ)と呼ばれます。

TULIP HAT (チューリップハット/フロッピーハット)

その名のとおりチューリップの花を思わせる木綿製カジュアル帽。
とんがった山と末広がりのツバが特徴です。

TYROLEAN HAT(チロリアンハット)

オーストリア西部とイタリア北部にまたがるチロル地方で用いられる茶色、または緑色のフェルト製の帽子の事。
1930年代には全盛をきわめ、現在ではチロル地方だけではなく世界中で使用されています。

SILK HAT(シルクハット)

19世紀に入ってから出来たもので19世紀末には黒のシルクハットが正式な礼装用となり、その後、競馬、クリケット見物など野外の催しにも用いられるようになった。

PANAMA HAT(パナマハット)

起源は14世紀、以来19世紀まで産地の名を取って「ヒピハパ・ハット」と呼ばれ、中南米地方の農夫が日除け帽としてかぶっていました。
1895年にアメリカ軍人がパナマで発見し昔から盛夏用、熱帯地方用の昼間の帽子であり夜間に被ってはいけないとされていました。

BRAID HAT(ブレードハット)

世界で最初に麦わらでブレード帽子を作ったのはイタリアのグレヴィ(GREVI)と言われています。
折りたたみや形状を付けやすいことから人気を得た帽子です。

STRAW HAT(ストローハット)

本来は麦わら(ストロー)製の帽子の総称ですが、天然草やペーパーストローなどの帽子は全てストローハットと呼ばれることが多いです。

PORKPIE(ポークパイ/テラピンチ/テレスコープ)

クラウンの天井が平らで周囲からへこませた形で菓子のポークパイ(肉入りパイ)に似た帽子。
望遠鏡のレンズ部分の凸レンズのような形なのでテレスコープとも呼ばれています。
近年では布帛で作られたタイプもあり、これはテラピンチとも呼ばれます。

NAKAORE(中折れ/ソフトハット)

イタリアのボルサリーノ(Borsalino)が有名でクラウンの天井の真ん中を処を前後方向に折れ込んだ形を付けて被る帽子でSOFT HATとも呼びます。

TENGALLON(テンガロン/カウボーイハット/ウエスタンハット)

カウボーイハットとも呼ばれ、メキシコのカウボーイの被る帽子です。テンガロンと言う名称は中に10ガロンの水が入る程の大きさであると言う事から名づけられました。

OSURO(オスロ)

円筒型のクラウン部分がニ重になっており、この部分を下げる事で耳カバーとなる防寒用のニット帽です。

MIRIYABOU(ミリヤ帽)

乗馬の時に被る乗馬帽の事、つばの小さなデザインの帽子。
J-POPアーティストの加藤ミリヤが愛用していることから若い女性の間で“ミリヤ帽”と呼ばれるようになりました。

KANKANBOU(カンカン帽)

カンカン帽は日本独自の呼び名で英語ではボーターと呼ばれます。
叩くと「カンカン」と音がするほど固い帽子であることからカンカン帽という俗称が定着しました。
当時は「紳士たるもの外出時には帽子を着用するものだ」というのが常識であったため、成人男性の帽子着用率は非常に高く、特にカンカン帽の人気は高いものでした。
職場においても夏場の正装として受け入れられていたようです。

BOWLER HAT (ボーラーハット/コークハット/ダービーハット)

堅く加工したフェルト製の帽子で、半球型のクラウン(帽子の山の部分)と巻き上がったブリム(帽子のつばの部分、ブリムが平らなものもある)が特徴。
クラウンの高さやブリムの反り具合は時代ごとに流行があり日本では帽子の山が高い形状から山高帽子と呼ばれました。
18世紀イギリスの貴族ダービー伯が開いたダービー競馬で被ったことでダービーハットとも呼ばれる。
元々は乗馬用の帽子ですがチャーリー・チャップリン等の映画の登場人物や多数の著名人に愛用されたこともあり世界中に普及しました。

BERETBOU(ベレー帽)

カンカン帽は日本独自の呼び名で英語ではボーターと呼ばれます。
頂点に短い尾のようなつまみを付けた丸く平たい縁なしの帽子。
フランスとイタリアの国境バスク地方を発祥地とするところからバスクベレーとも呼ばれる。
第二次世界大戦頃から軍隊に普及し始め、現代では世界各国の軍隊において広く用いられています。
ベレー帽は、画家などの芸術家にも愛用されてきた歴史があり日本では漫画家の象徴的なイメージとしてベレー帽が定着しています。

SHOCHANBOU(正ちゃん帽)

下端が折りかえり、天井に大きな凡天がついた毛糸の帽子。
1923年(大正12年)に「アサヒグラフ」で連載が始まった「正チャンの冒険」の主人公が被っていた事から、この名前が付きました。

DESTROYERBOU(デストロイヤー帽)

目出し帽。かぶると 目、口以外が隠れる防寒帽子。

SUN VISOR (サンバイザー)

クラウンがなく、バイザー(前つば)とそれを留めるヘッドバンドだけで作られた日よけ用の帽子。クリップ式のものもあります。

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